秒速5センチメートル
2007-11-16


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評価:94点

原作・脚本・監督 新海 誠
作画監督 西村 貴世
出演 水橋 研二、近藤 好美、尾上 綾華、花村 怜美

<あらすじ>
桜舞い散る木の下で、アカリはタカキに言った。
「ねぇ、桜の花びらが落ちるスピードって知ってる?
秒速5センチメートルなんだって。」
東京に住む小学生のタカキとアカリ。
二人の間で抱いていた特別な想いをよそに、ただ時だけが過ぎて
いった。

山崎まさよしの「One More Time,One More Kiss」をテーマ曲にした、
3作の連続短編集。

第一話「桜花抄」
東京の中学に進んだタカキは、鹿児島に引っ越すことが決まった。
タカキにはその前にすることがあった。
それは、小学生の時に栃木へ引っ越したアカリに会いに行くことだった。
タカキとアカリの中学生の時の物語。

第二話「コスモナウト」
鹿児島の中学から高校に進んだタカキ。
カナエは、いつもどこか遠い目をしているタカキに恋をしていた。
タカキとカナエの高校生の時の物語。

第三話「秒速5センチメートル」
タカキは東京で社会人になっていた。
タカキとアカリの社会人の時の物語。

<感想>
感想はというと、とてもよかった!
なんていうか、ほろ苦で甘酸っぱい、遠い昔の記憶を掘り起こされた
感じで、こそばゆかったです。

ただ、評価が分かれる映画なんだろうなと思います。
観る人によっては、「で、何なの?」という感想を抱く恐れもあるかと。
現に一緒に観た奥さんも、薄めの反応でしたから。
恐らく、観る人それぞれの想い出に、うっかり共鳴してしまうか
どうかなのでしょう。

監督さんによると、この作品のテーマは「速度と距離」だそうです。
こう書くと算数の授業みたいですが。(笑)
そこんところは、タイトルに象徴されてますね。

第一話では、東京と栃木という中学生からしたら微妙な距離感
(大人だったら大したことないでしょうが)で、そこへなかなか
たどり着けない不安や焦りがよく表現できていたと思います。

第二話では、カナエから見たタカキでの心理的な距離感や、
タカキのアカリへの心理的・物理的な距離感を、うまく宇宙ロケットに
なぞらえていました。

そして、第三話なのですが、ちょっとあっさりしちゃってたのが
残念でした。
もう少し踏み込んでよかったんじゃないかな。
とはいえ、タイトルバック前後のシーケンスは鳥肌モノでした。
魂を揺さぶられましたよ。

個人的には、エピローグ的な位置づけで、さらに十数年後の
二人も見たかったかなと思います。

それと、全編が丹念に描き込まれた素晴らしい画だったことも
付け加えておきます。

あの時の人は、今どこでどうしてるんだろうって、ふと振り返って
しまう、そんな貴方におすすめです!

<予告編>

[映画]

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